キューバ共和国は、日本の約半分の国土を有しながらも人口は約1100万人でその約20%は首都ハバナ市に住んでいる、首都に人口が集中した社会主義共和国です。世界の中でも、人種差別が少ない国と言われているため、日本人の観光客でもすんなりと受け入れてもらえる国です。
また、どこか懐かしいような古い町並みがノスタルジーをかきたてる非日常を楽しむにはとてもおすすめな旅行先です。とはいえ、まだまだ日本人にとって未知の国であるキューバ、そのキューバで観光を楽しむにはどのようなことを知っていたら良いか、今回は紐解いていきたいと思います。
クラシックカーと古い町並みの調和を楽しむ
キューバ旅行といえば、まるで迷路のように入り組んだ路地や所狭しと並んだカラフルな壁が素敵な家、そしてタイムスリップしたかのようなクラシックカーの数々。キューバ旅行は、特別な観光地に出かけなくても大丈夫です。この街並みを見ているだけで十分すぎるほど日常とかけ離れた旅行気分が味わえます。
ただ街を歩いているだけでもどこからか聞こえてくる陽気なキューバーの音楽に、思わず足取りは軽やかにリズムを刻み、笑顔がこぼれます。そしてキューバと言ったらやはり忘れてはいけないのが、エルネスト・ゲバラ(通称チェ・ゲバラ)の存在です。帽子をかぶった彼の人物写真はとても有名ですね。
アルゼンチンで生まれ、カストロとともにキューバに変化をもたらし続けた革命家として彼が成し遂げてきた功績、行ってきたか活動をしるには、キューバの真ん中あたりの街トリニダーにある革命博物館に足を運んでみてはいかがでしょうか。チェ・ゲバラに関する資料を見る事ができます。また、歴史を学んだあとは、革命が開始された場所と言われるサンティアゴ・デ・クーバへもぜひ訪れてみてください。この街もまた、音楽にあふれ、キューバらしさを存分に味わえる素敵なスポットとなっています。
ヘミングウェイの足跡をたどるキューバ旅行
アメリカ合衆国出身の小説家・詩人であるアーネスト・ミラー・ヘミングウェイは、人生の3分の1を自然豊かなキューバのサンチアーゴ・デ・パウラで暮らしました。キューバ旅行ならその足跡をたどる旅はいかがでしょうか。
まずは、彼の有名な著書「老人と海」の舞台ともなったのが、ハバナの東に位置する漁村「コヒマル」です。ヘミングウェイのファンの間ではとても有名な場所で、聖地巡礼で観光する人が多い場所です。老人と海の本を片手にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
また、ゲイリー・クーパーとイングリッド・バーグマンの主演で映画化され世界で有名になった悲劇の名作「誰がために鐘はなる」を執筆した場所もキューバにあります。オールドハバナにあるオレンジ色の壁がとてもかわいらしいホテルで、ヘミングウェイが執筆中こちらを常宿にしていました。こんなかわいらしい外観のホテルであの悲劇のロマンスを執筆していたかと思うと、少し親しみを感じますね。
またこのホテルを中心にヘミングウェイが通ったバーやレストランが点在しているので、ふらっと入ったバーが彼のお気に入りのお店だった可能性もありますよ!旅のお供に彼の本を数冊カバンに入れて、ぜひ立ち寄ってみてください。
絶対に外せない名物料理
キューバ旅行では、観光とあわせて楽しみたいのは、旅の満足度を大きく左右するであろう「食」です。キューバは豊な自然や美しい海を誇り、海産物も豊富に取れます。そのため、肉料理のみならず、海を見ながらのシーフード料理なんてのもとてもおすすめです。
とても安く食べれておすすめなのは、日本でも人気のあるロブスター料理。日本で食べると、なかなかのお値段しますよね。キューバなら、1000円程度でなかなかの量のロブスター料理を食べることができます。また、魚介類を豊富に使ったものとしては、アロス・ア・ラ・マリネーラという炊き込みご飯もおすすめです。ぜひ海辺で食べたい一品です。
肉料理として有名なのはやっぱりチキン!隣国メキシコでもチキンは有名ですが、キューバではポジョ・フリートというフライドチキンがとても有名です。味はフライドチキンといえばこの味!という安心の味で、外れることのない定番の美味しさです。
昨今日本でも女子の間でブームが起きていたアボガドも、キューバでは定番料理としてよく食卓に上がります。アボガドをすりつぶしてペースト状にしたワカモレは、チップスにつけてもサラダに添えてもヘルシーで美味しく、ビールにもよくあいます。
そんな食の楽しみを満喫できるのもキューバ旅行ならでは。
やはり旅に出たら、その土地の美味しさを味わいたいですね。
まとめ
アメリカとの国交が2015年に回復し、今後はアメリカの新しい文明や技術がキューバに進化をもたらすことが期待されています。それと同時に、今ある古き良き時代のキューバ、クラシックカーが走り音楽があふれる陽気な国キューバが少しづつ失われていくのかもしれません。進化は素晴らしいことですが、このノスタルジーあふれるキューバが失われていくのは少し寂しい気もします。
戦後の日本も、古さと新しさの混じった力みなぎる時代がありましたが、過ぎ去ってしまうと記憶は薄れてしまうもの。そんな変革期にあるからこそのキューバ旅行は、今行っておくべき旅行先なのではないでしょうか。